「プラント」「コントローラ(制御器)」ってなんだ??

制御工学

この記事は大学で学習する「制御工学」の内容について、教科書などではよく説明されていないが、モヤモヤして気持ち悪い部分をすこしずつ説明していこうという場です。

あなたの理解に少しでも貢献できる記事であれば幸いです。

「ブロック線図」とは何か?

まず、「ブロック線図」とは何であるかから復習しますが、これについては以前の記事で解説しているので、そちらを参考にしてください。

「ブロック線図」とは何だ?
「ブロック線図」とは何か? まず、「ブロック線図」とは何であるかから復習します。 「ブロック線図」とは、入力と出力の関係をシステムの構成要素をブロックで書いて表現するもの。 ブロック線図のいわゆる「定義」のようなものはこのようになりま...

以下では「ブロック線図」について理解できているものとして話を進めますので、ご容赦ください。

「コントローラ」ってなんだ?

まず、制御工学を習っていると、以下のようなブロック線図を見ることがあるでしょう。

 

このブロック線図に書かれている「K」と書かれているものが「コントローラ」だと教わるのですが、「K」ってなに?という疑問がわくのは自然なことであると思うので、それについてかみ砕いていきます。

まず制御方法には「フィードバック制御」と呼ばれるものとそうでないものが存在します。そのあたりについても確認しておかなければなりません。

確実な理解のために、そもそも「フィードバック制御」ってなんなんだってところからはじめよう。

 

「フィードバック制御」でないもの

まず、「フィードバック制御」が行われていないようなものが、どのようなブロック線図になるのかについて、少し考えてみます。

ここでは余計なことや細かいことを考えず、ある物体を制御することを考えるときに、その制御に「入力」を入れ、その結果、「出力」が発生する、という関係をブロック線図に起こすだけとなります。これを実際に図示してみれば以下のようになります。

「入力」から「出力」まで一直線です。このようなものが「フィードバック」が施されていない例となります。

「フィードバック制御」のもの

では「フィードバック制御」が施されているものとはどのようなものであるのかについて考えてみます。

まず、そもそも「フィードバック」とは何なのでしょうか。日常的にもテストの「フィードバック」などのように使われることもある用語です。ここでの「フィードバック」とは以下のような意味です。

「フィードバック」とは、「出力」の情報を加味して「入力」の情報を決定すること

先ほどの「フィードバック」のかかっていない例を考えてみます。
例えば、制御対象が指示した通りに動くような人形であったとします。

ここで例えば入力に「5歩進む」指示を与えます。このとき物体の中では「5歩進む」ように足を動かす動作が出力されます。例えば右足と左足を5回ずつ前後に動かす、などの指示が考えられるでしょう。

これで済んでいるではないか!と感じるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。

たとえば人形が人の手によって宙に浮かされていればどうでしょうか。いくら足を振り回しても前進していません。目の前に壁があったらどうでしょうか。足は前後しても壁をけっているだけで前進できません。つまり、一度入力しっぱなしでは、実際の動作によって動作の変更が出来ないのです。

それでは実世界では困ります。だから出力結果も考慮して入力の情報を調整しようね、としたいわけです。これがフィードバック制御です。

なぜややこしく感じるのか?

ややこしく感じる原因として、私たちの意識している世界と機械が認識している世界に乖離があるからということが挙げられます。

例えば私たちが人形に指示を出す際、私たちは入力を与える「リモコン」を見ており、出力情報である「人形の動き」をいっぺんに認識することが出来ます。

しかし機械であればどうでしょうか。あなたがリモコンの中に押し込まれて、その司令塔だと考えてください。外の景色は見えません。できるのは目の前のボタンを押すことだけです。であれば「前に進め」などの「ボタンを押す」という行為はできても実際に人形がどのように動いているかはわからないわけです。

geminiを使って雑にイメージ画像を作成しました。リモコンの中の操作者が見えているのは目の前のボタンだけで、外の景色は見えていないわけです。

これではあまりに不自由だということで、人形の動きの情報をこのリモコンの中の制御室にも情報として伝えてあげるのです。これがフィードバック制御です。

おわかりの通り、人形の動きの情報とがある場合とない場合では、ある場合の方がより安全に、正確に人形を操作できますよね。だからよく「フィードバック制御」が用いられるのです。

このたとえで用いた「指令室」が「コントローラ」であり、人形が「プラント」に対応します。

これらを「ブロック線図」で実際に表してみれば以下のようになります。

情報のコピーを取り出す際に「黒丸」、2つ以上の情報を合わせるときに「白丸」が用いられるというルールがあります。

この「ブロック線図」が何を言っているかをより細かく説明したものが以下の図です。
まず1周目の情報が流れている様子です。

そして以下が2周目以降の情報です。

そしていったん外部の情報である「出力」情報が出来ればそれをコピーしたものを「入力」側に渡します。このようにループ構造を作ってあげることで、毎回の「入力」と「出力」の誤差を直し続けるような構造が出来上がるというわけです。

では、この「コントローラ」の中ではどのような動作が行われているのでしょうか。ということについて、以下の記事で説明しています。

「コントローラ(制御器)」内部で行われていることについて
前回の記事に引き続き、「コントローラ(制御器)」が、どのような役割を果たすものであるのかについて説明した記事です。 前回の内容 前回の内容では、「フィードバック制御」について話しました。その中で外部情報として「出力」の情報を、司令塔であ...

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